蜜夜婚 ~付喪神の嫁御寮~ 5巻の感想です
蜜夜婚 ~付喪神の嫁御寮~ 5巻 大海 とむ 先生 著
ネタバレありの感想です。ご注意ください。
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何とか再会することができた 翠と白銀。ついに、白銀を誘い出した 梅の木が姿を見せます。
昔、白銀が護っていた村人たちに 愛されていた梅の木は、白銀を 逆恨みしていました。
護るべき村を見捨てた、と責める梅の木。しかし、見捨てたのは人間のほうだと 翠は反論するのです。
怒ってしまう梅の木でしたが、白銀を護ろうとする翠の言葉に 耳を傾けてくれます。
まだ白銀を許す気持ちには なれないものの、負けを認めて 去って行った梅の木。
無事に 白銀と一緒に帰ることができた翠は、ずっと白銀の傍にいられる未来を 望むようになりました。
様々な問題から、白銀の花嫁で居続けることは難しいと 翠は分かっていますが、
それでも 希望を抱くようになれたのです。
一方 白銀も、翠への執着が ますます高まっていきました。
そんな中、外で1人ランチをしていた翠は 高校の時に一緒だった、三笠という青年と再会します。
三笠が連れている 秋田犬の太郎は、実は 三笠の護り神。
翠を「主人の嫁」に選んだ太郎が、何度も 翠と三笠を引き合わせていたのでした。
牽制する白銀に、翠が花嫁を降りるのを待つ と伝える太郎。
「おれはまだ おまえを手放すことはできん …だが いずれ―――」
花嫁でいたい という本音を白銀に言えないまま、翠の気持ちは沈んでしまいます。
自分が花嫁を降りたくないっていうのは 迷惑なのかもしれない。そう考えてしまう 翠。
実際 白銀は、三笠のことを調べ 申し分のない男だと、願ってもない降嫁先だと 評価しているのです。
翠への執着から『気に入らない』という感情が 渦巻いている白銀だけど、
愛しい花嫁だからこそ 解き放たなくてはいけない、と考えています。
まだ警戒する気持ちは あるものの、翠は 三笠と友達になることができました。
2人が仲良くなっていくことに、耐えきれなくなっていく 白銀……。
自分の想いで 穢れを呼び込んでしまうのです。
『花嫁でいたいと強く望む気持ちが 諦めなければならないかもと思う絶望感が 伝わってしまった…?』
穢れの原因を勘違いした翠は 感情を押し殺し、花嫁を降りることに納得しているかのような 嘘をつきます。
すると 翠への執着によって、白銀は 危うく祟り神になってしまいそうに…。
「おまえの夫は 俺でなくては許せぬ …俺は おまえの夫でいたいのだ ただ ひとりの」
多くの問題があっても、何があろうと 負担には思わない。そう言ってくれた白銀に、
翠も「ずっと …ずっと 白銀さんの妻でいたい」と伝えることができました―――
ついに本当の気持ちを 素直に話すことができた翠と白銀。
2人の気持ちに 切なくなるシーンが多かったですが、ラストで とてもキュンキュンできる第5巻でした!
次の6巻では どう話が展開されていくのか、とても楽しみです