Betsucomi 5月号の藤原くんはだいたい正しい15話の感想です 
藤原くんはだいたい正しい lesson15 ヒナチ なお 先生 著
ネタバレありの感想ですので、ご注意ください。
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ネタバレ大丈夫ですか？
単行本派の方、まだ発売されていない 4巻の内容を書いていますので、ご注意ください。
後ろから ひつじちゃんを抱きしめた藤原くん、ついに自分の気持ちに気付けたのでは…！？ 
―――と期待が止まりませんでしたが、なかなか そう上手くはいきませんね。
「悪い なんでもない」なんて、なかったことにしてしまうの？？？ 
藤原くんが今 一歩、ひつじちゃんに対して 踏み込むことができないのは、
やっぱり ひつじちゃんと弟さんが、どこか似ているから……なのでしょうか。
だから余計に、ひつじちゃんから「藤原くんの弟って どんな子だったの？」と聞かれて、
動揺してしまったのかもしれませんね…。
『「どんな子だった？」って… 弟は… 良則は… お前と同じで いつも笑顔の奴だったよ…』
藤原くんが主役！の今回。ここで藤原くんの過去が明かされていく展開になるとは 意外でした。
中学生の藤原くんは、たしかに 今と少し雰囲気が違いますね。
良則くんが大好きなお兄ちゃん！ 普通に同年代の友達と遊ぶ 普通の男の子です。
そして、弟は辛い時 少し泣いたような顔で笑う、そう気付いてからは、
体が弱い良則くんを気遣い なるべく一緒に過ごしてくれる、優しい子。
そんな お兄ちゃんを好きな気持ちは嘘じゃないけれど、良則くんだって 本当は同年代のお友達と遊びたい。
しかし、体への負担を考えると、なかなか上手く付き合えないのだなぁ……。
いつも笑顔の良則くんは、辛い時も笑顔でいようと 頑張れる、とても強い子ですね。
藤原くんは、良則くんが 良則くんなりに、周りの心配や 自分の辛さを誤魔化そうとしていることが、
すごく健気に感じて、だから 自分から望んで良則くんと一緒にいたのだと思います。
「川を渡った山の上に 神社があったろ？
あそこで お願いすれば 飽きるほど遊園地 行けるようになるぞ」
優しいお兄ちゃんが そばにいてくれて、良則くんは『少し泣いたような顔で笑う』ことなど、
すっかり なくなっていたでしょうね。
だけど、藤原くんが望んでいたはずのことが 義務になっていって…、負担になってきてしまって…。
休日の誘いに全く乗ってくれない、というのは クラスの男の子たちからすれば、
何故なのか分からず 不満に感じてしまうのだろうなぁ。
素直に「弟と遊んでる」と言えていたら、友人関係については 何か違っていたと思いますが、
本当は 一緒に遊びたい藤原くんに、その説明は 言えなかったのだろうな…と想像してしまいました。
言っても どうしようもない、空しくなるだけ、そんな やるせない想いが余計、
藤原くんに『恥ずかしい気がして』という感情を 植え付けてしまったのかな……。
良則くんは、兄の変化に気付き、それを 自分のせいだと思うように―――？
「あーあ… ぼくの体が元気だったらな… そしたら 兄ちゃんと遊ばなくて すむのに…」
お兄ちゃんの負担になりたくないから。お兄ちゃんに 他の友達とも遊んでほしいから。
そういう意味の言葉だと、藤原くんが その時に気付ける可能性はありました。
良則くんが 少し泣いたような顔で笑っていたのですから…。
気付けたはずなのに、あの顔は どんな気持ちの時に見せるのか知っていたのに、見過ごしてしまった。
その後悔が、藤原くんに ずっと、重く のしかかることになってしまうのでしょうか…！？ 
雨の中 神社に向かい、お兄ちゃんが笑って過ごせることを 神様に願おうとした良則くん。
残念ながら 良則くんが亡くなってしまうことは明かされていますが、
どうか、どうか せめて、もう一度 藤原くんと良則くんに同じ時間を過ごさせてあげたい、
たとえ 僅かな時間でもいいから……、そう思わずにはいられません。
良則くんに『あんな顔』をさせてしまったまま お別れは、あまりに辛すぎます…。
「神様 オレからも お願いします もう二度と あんな顔させないから
良則を… 弟を… 無事に返してください」
藤原くんの願いが とても切なく、胸が苦しくなる 過去のお話でしたね。
次回は 一体どのような、更なる藤原くんの過去が明らかになるのか…、とても気になります！！
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