影姫の婚礼3巻の感想です 
影姫の婚礼 3巻 京町 妃紗 先生 著
ネタバレありの感想ですので、ご注意ください！ 
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ネタバレ大丈夫ですか？
ミトを追い詰めた イヅナ。ところが、ミトは 腹部に重傷を負っていました。
ロネを王にと望んでいた伯父が 突如、ロネを始末し 幼いノアの後見として実権を握る、と言い出したため、
伯父に 毒薬を飲ませたミト。苦しむ伯父に 反撃され、自身も 致命傷を受けたのです。
ミトは、イヅナに頼みます。命が尽きる前に やり残したことがあるから、私を 王宮に連れていって、と。
一方、セダを殺害しようとしていた ロネの企みは失敗。
セダに 攻撃をかわされ、父に 見つかり、塔へと 幽閉されてしまいました。
しかし、イヅナに 王宮まで連れてきてもらったミトが、自分を悪者にして ロネを庇うのです。
彼を愛し、愛する人を守るため 伯父を殺し、ロネの罪も被った ミトは亡くなります。
そして ミトの嘘により、ロネは 妖術で操られただけ、ということになったため、
処分が取り消された ロネは王宮を去り、たった1人 西の国を後にしました。
無事に再会できたことを、喜び合った イヅナとセダ。その後、ついにセダが 国王となります。
国王になってから、セダは ますます忙しくなってしまったけれど、
お互いの気持ちは 変わらず同じところを向いている、と信じているイヅナは 寂しさを乗り越えていました。
ところが、地方貴族の令嬢たちも来ている お茶会で、ある話を聞いてしまう イヅナ。
セダの側室を選ぶために、重臣たちが 令嬢たちを呼びよせた、と…。
イヅナは 東の国の姫。敵国の血を引く世継ぎに 反対する者がいるのです。
田舎貴族出身の 可愛らしい女性が、手作りのお菓子と 親しみやすい笑顔で、イヅナを癒やしてくれます。
その女性 ルリは、幼い頃 セダと仲良く遊んでいた、セダの 幼なじみでした。
セダは「家族」について、民の暮らしのように 距離が近い関係を築きたい、という理想を持っています。
しかし、ずっと影として生きてきた イヅナには、家族というものが 分かりません。
セダが望む家族を どうしたら作れるのか。そうしたら セダは、私だけを 見てくれるのか―――
イヅナは 頑張って、慣れない料理を作りました。セダは 笑顔で食べてくれますが、
その様子を見ていた ルリの胸中には、不満が膨れあがっていきます。
「わたしはずっと セダ様のことを想ってきたのですもの あの人より ずっと前から」
「わたしが側室になってみせます」
側室を持つ気はない セダは、イヅナに「俺は イヅナだけを 愛している」と言いました。
その言葉を 信じるイヅナだけど、側室の有力候補は ルリ、と お茶会で耳にしてしまうのです。
田舎で育った ルリは、貴族とはいえ 生活は民と大差なく、料理やお菓子作りが 得意な女性。
セダが望むような「家族」の有り様を知っている ルリが、セダのことを 語る度に、
イヅナは モヤモヤとした感情を抱き、その気持ちが 抑えられなくなってしまいます。
言いたいことがあるなら ハッキリ言ってほしい、と ルリに伝えた、イヅナ。
すると ルリは、イヅナへ 不満をぶつけました。イヅナを、「ずるい」と言うのです。
「…そうね 私は姫様が得るはずのものを手にした
自分の意思で選んだものは なかったし この国に来たのも そう言われたから
でも今 私は心から セダを愛しているの」
側室の座を狙う ルリの容赦ない言葉に、負けたりはしなかった イヅナだけど、
しかし、セダのためを 思うが故に「側室を持つことを 反対しないわ」と告げるシーン、
とても切なくて 仕方ありませんでした……。
ただ だからこそ、しっかりと 本当の気持ちを伝えたイヅナと、イヅナだけを 好きでいてくれるセダの、
2人だけの婚礼に キュンキュンしますね 
また、卑怯な手を使うところが あったものの、ルリの引き際は 素敵だったなぁ、なんて感じました。
これからも イヅナとセダには、たくさんの試練が待っていると思いますが、
2人なら…、2人の間に生まれた男の子と 3人なら、きっと 乗り越えていけるのでしょうね。
すごくスッキリと終わった 結末でした！！
それから、最後に収録されていた ロネが主役の番外編が、とても よかったです。
ロネの物語を もっともっと読んでみたかった、と思うほどでした。
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