マダム・プティ11巻の感想です
マダム・プティ 11巻 高尾滋 先生 著
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宰相と英国大使が 藩王国を我がものにしようとした、たくらみの証拠を手に入れた ニーラム。
しかし ニラームは、万里子が指輪を手放してまで 自分の力になろうとしたことを、喜びません。
誰も 私を認めない…、と 悲しむ万里子。『私の示した――愛――は すべて私のためにしたことだった』
頭を冷やそうとする 万里子を、ニーラムは 飛行機で遠くに連れ出します。
「自己犠牲とは余計なことを と 私はきつく お前を責めたが…
私は お前を損なって 手に入れた成果などいらんのだ…」
さらに ニーラムは、後宮を持たないことを宣しよう と考えていたのです。
パドマの2人の子供が育つまでは 自分が王として中継ぐ。新王子を跡目に据え、代わりに後継者を作らない。
「万里子 どこにも行くな」
上手くいくとは 思えなくとも、万里子の覚悟は出来ていました。
宰相の配下に 撃たれてしまったニーラム。お守りのシガレットケースが 守ってくれます。
ところが 今度は、万里子を疎ましく思う タラ姫の侍女が、万里子を 池に突き落とそうとするのです。
万里子を庇って 池に落ちたニーラムを、躊躇なく追いかけ 自ら池に飛び込んだ万里子。
その一件で、王宮では 万里子への印象が変わりました。バラットも 万里子のことを認めてくれます。
「あなた方は 離れていても 互いへの想いを立てることが 出来ますか?」「たとえば 十年―――」
パドマの息子が育ち、幼くとも正式に 王位を譲り受ける日がくれば、
ニーラムが 万里子を娶ることを咎める者は、多くはないはず。
その時を 待てるか、バラッドは 万里子とニーラムに問います。
十年の間、一度も 会うことは叶わない。ニーラムは すぐに「断る」と言いました。
しかし ゆっくり考えた万里子の決断は――――――
指輪のことを ずっと気にしていたニーラムが、万里子に 腕輪を贈ったシーンが素敵です。
離ればなれになってしまうことを覚悟してからの 2人の時間が、ロマンチックに 描かれていたからこそ、
万里子の乗る船が出航する時間に見せた ニーラムの表情……、切なくて仕方ありません。
だけど、十年後に再会できた 万里子とニーラムは、もう 二度と離れることなく、
ずっと ずっと一緒にいられるのでしょうね。2人で 旅を続けるのでしょうね。
試練を乗り越えた 万里子とニーラムが見せてくれる、最高のハッピーエンド!! 必見です!!
2人に関わった人たちの 十年後の光景が、また 胸を熱くさせますね。
読み終えた時に ここまで幸せな気持ち、かつ スッキリした気持ちになれたのは、初めてかもしれません。
すごくオススメ! と沢山の人に言いたくなる作品でした。