青楼オペラ特別編 | 12巻ネタバレにご注意ください

2019年10月17日

ベツコミ11月号の青楼オペラ特別編の感想です

青楼オペラ　特別編　桜小路かのこ先生　著

ネタバレありの感想ですので、ご注意ください！

　別窓で記事がでます

・

ネタバレ大丈夫ですか？

単行本派の方、まだ発売されていない 12巻の内容を書いていますので、ご注意ください。

今回の番外編は、惣右助と菊之丞の出会いの物語――― でしたね。

最終回直前の特別編が、菊之丞が主役のお話になるとは、正直予想外でした！！

3年前、すでに近江屋の若旦那として評判になっていた惣右助が、

贔屓筋を必要としている女形の菊之丞を呼んだことで、出会った 2人。

パトロンが欲しい菊之丞は「色」を売るつもりで、評判の若旦那と会っていたけれど、

惣右助は、菊之丞の「色」の贔屓になるつもりは、まったくなかったのですね。

「てめェが売るのは色か　違うだろ　芸だろ」

きっと、菊之丞にそんなことを言ってきたのは、惣右助が初めて。

たっぷり半刻以上もみっちりダメ出しされて、怒ってしまった菊之丞だけど、

殴られて「悔しかったらまちっと精進してみやがれ！」と惣右助が言った瞬間から、

菊之丞は惣右助のことを、特別に想ってきたのかな…… と思いました。

『手が出たのは言い返せなかったから　あいつを見返してやりたくて　稽古に励んで―――

気付きゃあ立女形になっていた　色じゃなく　芸に贔屓がついたんだ　あいつを筆頭に』

『いっそ抱いてくれりゃあいいのにな　冗談でしか言えねぇけど』

『俺はな　惣右助　おまえの頼みなら断らねぇよ　なんだってきいてやる

　おまえが心から　笑っていられるように』

これまで、惣右助と菊之丞の間には強い友情が結ばれていて、だから菊之丞は、

惣右助のことを心配してくれたり惣右助のために動いていたのかと思っていたのですが…、

実際は、菊之丞にあったのは友情ではなく、恋心だったのかな……。

しかしきっと、そうだとしても菊之丞は、これからもずっと、

恋心を隠して友情を演じ続けるのだろうな…、なんて想像してしまいました。切ない……。

だけど、それでも菊之丞は、好きな人の笑顔のためなんだって頼みを聞いてあげることに、

幸せを感じてくれているのだろうなぁ、そうだったらいいなぁ、それは素敵だなぁ、とも思います。

本当はどうなのか…分からないけれど、そんなところが、気持ちを掴みきれないところが、

なんだかとても、菊之丞らしい気がしました。

さて、次号はいよいよ、本編クライマックス……！！！！ついに最終回……！！！！

朱音と惣右助の物語の終演は一体、どのような迎え方をするのでしょうか？

終わってしまうのは寂しいけど、きっと幸せな結末になってくれるはずですから、

楽しみで仕方ありませんし、12月号の発売日が待ち遠しくて仕方ありません！！

早く、朱音と惣右助が幸せに包まれているところを見たいです！！！！