デザート1月号の甘くない彼らの日常は。9話の感想です
甘くない彼らの日常は。 9限目 野切耀子 先生 著
ネタバレありの感想です。ご注意ください!
いろいろあった 宿泊研修が終わり、来週は 期末テストです。
中間で赤点だらけだった 千尋は、次 赤点を取ると 夏休みが補習で消える、という まずい状況……。
ずぅん… と深刻な顔をして うなだれています。すると 雪之丞が―――
「千尋 七海ちゃんに勉強 教わったら?」
「私?」
「は!? 雪 てめ」
「俺と礼で 英語とか数学は教えてやれるけど 古文とかは無理だし どうせ 礼んとこで集まってやるつもりだったから 明日(どようび) 七海ちゃんが一緒でもいいだろ?」
礼が「俺は 構わないけど 七海さえ よければ」と言うと、緑は すぐに「い 行きます!」と答えました。
『まさか 今まで 押しかけてたところに 招いてもらえるようになるなんて 感慨深いなあ それくらい 仲よくなれたってことだよね 嬉しいな』
ところが、千尋が家の都合で 礼のマンションに来られなくなってしまったため、急きょ 場所を変更し、礼たちは 千尋の家へ行くことに。
双子の弟妹に くっつかれた状態で 出迎えた千尋は、緑も一緒に来たことに かなり驚いた様子です。
「―――悪かったな 急に行けなくなって チビどもの わがままで身動き とれなくてさ」
「ううん こっちこそ ごめんね 私までついてきちゃって 空気を読まず…」
「あ、それ! 違くて!! ………戸惑ったのは 迷惑とか そういう意味じゃなくて… その うち 普通の家じゃないから」
「確かに こんな立派なお屋敷 なかなか ないよねぇ 風情ある 日本家屋で ちょっと緊張する」
「…そういう意味じゃねーし」
「え!?」
「クッ アハハッ 七海って ほんと くくくっ」
とても嬉しそうに笑う 千尋を、礼と雪之丞は 優しい眼差しで 見ていました。
なぜ 千尋が笑ったのか、緑は 分かっていません。すると、礼が こっそり教えてくれます。
「…千尋はさ 家業のことで 昔から結構 偏見持たれたり 損してきてて それもあって 弟妹は 後ろ指差されることないように 幼稚園の送迎とか 行事関係とか 公の場での世話は 家のこと におわせないように 千尋ができる限り やってるんだ それでも 白い目で見てきたり 関わり合いたくないって人間は少なからずいるんだと だから 初めてだと思う 七海みたいに 全く気にしないやつ」
「―――あ! 私 そのへん あまりわかってなくて… 五嶋くんが 普通の男の子だから おうちのこと 頭からスポッと抜けちゃってた」
「…そういうところが 千尋も―――」
「え?」
「…いや なんでもない」
一方、飲み物やお菓子を取りに行っていた 千尋と雪之丞は―――
「なー 千尋 七海ちゃんに勉強 教わるんだから 対面だとやりにくいでしょ 戻ったら 席がえしたら?」
「おい 雪 お前 余計な気 回すなよ …自分のことは 自分で ちゃんとするし」
「…へぇ 期待してるわ」
「はあ? なにを」
「いやあ? 別に~」
千尋のところの 組員さん?に対して、緑のことを「友達です 俺達3人の 高校のクラスメート」と紹介した 礼は、その時 どんな気持ちだったのでしょうね…?
もしかしたら、千尋への 牽制なのかな? なんて感じました。
緑は 礼と「友達」以上の関係になりたいと はっきり思い始めてますし、千尋は 緑に ますます惹かれていってるし、雪之丞は 何を考えているのか よく分かりませんし…、この後の展開が 気になって仕方ありません!!
みんなで遊びに行く約束をした 夏休み中に、緑たちの関係は 何か変わるかも!?
2月号 10話が 待ち遠しいですが、とにかく 千尋、ぜったいに 赤点だけは回避してね…! 頑張って 勉強しておいてね…!