ベツコミ9月号の青楼オペラ47話の感想です
青楼オペラ 第47話 桜小路 かのこ 先生 著
ネタバレありの感想ですので、ご注意ください!
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ネタバレ大丈夫ですか?
単行本派の方、まだ発売されていない 12巻の内容を書いていますので、ご注意ください。
近江屋に緊急事態が起きて……、しばらく惣右助は 曙楼に来ることができなかったみたいだけど、
先に知らせを 出してくれていたから、利一郎も 朱音も…、今の惣右助の状況を 理解しているのですね。
「棄捐令」なんて 今の時代の人間にはピンときませんが、近江屋が すぐに傾くってことはない、
と分かって 少しホッとしました。これまで近江屋が 頑張って手を広げてきた功績のおかげで、
今後 持ち直せる可能性はある、ってことでしょうから。
でも……、朱音の身請け金を用意することは もう、諦めなければいけない状況―――
すぐに店が傾くことは ないとしても、2万両もの借金を 帳消しなんて…、
惣右助が「~~~ちくしょう!」と声を荒げるのは 当然です。
それでも 何とか冷静になろうとして、寝ずに 仕事を続け、朱音を出す手段を 考えてくれる惣右助。
焦ってしまいますよね…。新年まで あと2月もないのだから……。
若旦那には会いたくないと言ったけれど そういう訳にもいかず、
虚ろな表情で 惣右助がいる部屋に来た、朱音の言葉には 胸が痛くなりました。
誠二郎に言われた「疫病神」という言葉が、これほどまで 朱音を苦しめるとは…。
「申し訳ござんせん…………」「わっちのせいで 若旦那にまで 近江屋にまで 不幸が及びんした……!」
「わっちのことは もう捨て置いてくださんし 金輪際 関わってはなりんせん」
朱音のせいだなんて そんなはずないのに、誠二郎の 呪いのせいで、
今の朱音は 本気で、自分が悪いと思い込んでしまっているのですね……。
惣右助が 大変な時こそ、親身になってくれる菊之丞は、いいお友達だなぁ と思いました!!
せっかくお月様に手が届いた惣右助の 力になろうとする、菊之丞の優しさに グッときます…!
しかし――― 菊之丞のおかげで、惣右助は 三橋様に頼もうと思えるようになったのに、
まさか 朱音は、三橋様からの申し出を すでに断っていたなんて―――
それを知った 利一郎の表情は、『なんてことを……』と言っているようにしか見えません。
でも 当然、朱音だって しっかり考えた上で、決断しているのですよね。
朱音が 言う通り、もし金銭の都合がついても 今のタイミングで近江屋が女郎を請け出すことは、
あらぬ疑いをかけられても おかしくない行動。これ以上 迷惑をかけたくない、という朱音の気持ち、
とても よく分かりました……。だからこそ、本当に 切なくて…。
利一郎とも離れようとしてしまう 朱音が、かわいそうで 仕方なくて……。
「やめて…… 利一郎 おまえまで 道連れにしてしまったら 私は真実 疫病神だわ……」
菊之丞が 朱音を芝居見物に招待してくれたのは、芝居を見ても 気晴らしにはならないと承知の上で、
朱音と惣右助を なんとか会わせてあげようという、気遣いだったのですね。
『……あぁ いくら私が来るなと言っても 聞かなかった この人だけど
近江屋が こうなっては もう今までのように 廓通いはできないものね』
『この人が 客ですら なくなる』『これでいい 今日が最後になったとしても
この人を不幸にするよりずっといい ずっと―――』
誰もが 芝居に夢中になっている中、ぎゅう…っ と手を握り、その手が 離れる前に、
そっとキスをする 朱音と惣右助の姿が、とても美しいけれど とても悲しい…。
朱音と惣右助の運命は 一体どうなってしまうのでしょうか!?
2人の物語は、これで 本当に、幕が下りてしまったのでしょうか!?
クライマックス間近、目が離せない展開です!! 10月号の第48話を 早く読みたいです!!