別冊マーガレット11月号の 春と恋と君のこと 最終話の感想です
春と恋と君のこと #Fin 綾瀬 羽美 先生 著
ネタバレありの感想です。ご注意ください!
高校に入学し 寮に入ってから、ちょうど 1年が経ちました。
あっという間に 学年が上がり 後輩ができて、クラス替えがあって…と ちょっとだけ環境が変わります。
でも 紘果は、寮では変わらず 仲良しのみんなと一緒にいられるから、それほど 怖くありません。
むしろ 楽しみにできるほど、高校生活を 満喫できているのです。
一方 瑠々と泰臣も、色々あって 遠回りしたけど、ついに―――!?
桜の木を見て、あることを思い出した 紘果。
藍里にも、その「あること」を 思い出してほしいのだけど……
「他? いや… わかんないけど」
「ごめん 何?」
「このままだと…」
「別れることになるかもしれないんだよ…」
「思い出してくれないと!」
「私からは とても…!」
「ちょっ」
「……」
「は~~~??」
……
その後、結局 何も思い出せなかった 藍里は、紘果に 謝ります。そして―――
「このままじゃ別れるかもとかも 正直全く意味が わかんなかったけど」
「…でも なんか出会いとか 多い季節だし」
「もしかしたら 心配なのかなって 俺なりに 色々考えて…」
「えーと… 彼女がいますって」
「主張を し してみようかと…」
ペアリングを用意してきてくれた 藍里。もちろん、とっても嬉しい 紘果です。
「いーから あと…」
「ちょっと屈んで」
すると、紘果は 藍里に、キスをしました。
「ち 違くて」
「お… 覚えてない?」
「入学して すぐの時 ここで 指切りしたの…」
「え?」
「あ…このレンガか 見たことある」
「それの代わりに… 私は ずっと友達でいれるようにって お願いしながら 指切りしたの …だから」
「やり直しとかないと… 友達になっちゃう」
「このままじゃ別れるかもとか 言ってたのが… それのこと?」
「……」
ちょっとだけ 頬を赤らめ、無言で こく こく と頷く、紘果。
「嫌だったなー 最初」
「恋愛がなくて 平和な場所だと思って 頑張ってここ 入ったのにさ」
「予定と違ってさ」
「違って よかったじゃん」
「よかったでしょ ここ来て 俺に会えて」
「…よかったよ 会えて」
「たぶん ここにいる3年間って 大人になって 振り返ったとき」
「すごく大事なものになると思う まだ大人じゃないけど… でもわかる」
「最初の1日目から」
「藍里が いてくれたから こんなに特別に思えるんだよ」
「会えて よかった」
『あの日の自分に 教えてあげたいな』
『大事な人に会えるよ』
『大事なもの ちゃんと たくさん見つかるよ』
『大人になっても ずっと』
『きっと私の真ん中で 光り続けるよ』