Betsucomi 3月号の青楼オペラ35話の感想です
青楼オペラ 第35話 桜小路 かのこ 先生 著
ネタバレありの感想ですので、ご注意ください!
別窓で記事がでます
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ネタバレ大丈夫ですか?
単行本派の方、まだ発売されていない 9巻の内容を書いていますので、ご注意ください。
誠二郎が 朱音に告げた、再び婿にしてほしい、という話……。
まだ朱音のことが忘れられないから っていう理由で、今さら そう言われても困っちゃいますよね。
しかも 惣右助がいる場で…。きっと 誠二郎は、朱音と惣右助が 特別な関係だと気づいているはずなのに…。
少し言いにくそうにしながら 申し訳なさそうな顔をしていた誠二郎が、
朱音の約束がなければ これ以上の話しない、なんて態度を取ったことに 驚いてしまいました。
それだけ、朱音のことを 想っているということなのでしょうけど……。
何も言わず うつむいて、朱音の顔を見ようとしない惣右助の姿が とても切なかったです。
利一郎の発言を機に その場は方便で誤魔化し、とりあえず 何とかなりましたが、
目的のため 誠二郎に期待させるだけ期待させて―――みたいな形になってしまい、
そうなると、誠二郎としても 酷な展開になってしまいますよね…。
惣右助は 朱音に「わかってるよ」とは言ってくれていたけれど、やっぱり 暗い表情をしていて、
この婿の話が どうなっていくのか、ますます不安に感じてしまうのです。
だけど 中村の手口について、要は横領だと 誠二郎が話を進めてくれている時は、
顔を上げた 惣右助の提案、冷静でしたね! さすが惣右助でしたよね!
「―――単純に 発注側と受注側双方の 帳簿なり契約書なりを比べてみればよいのでは?」
幕府方の帳簿は 三橋様に頼むことができる。しかし 商人の帳簿は……。
残念ながら、惣右助の案でも 中村の横領を明かすのは難しい、と話が行き詰まると、
誠二郎が 何だか勝ち誇ったような顔をしている気がして、
やはり 誠二郎は、惣右助のことを ライバルとして意識しているのだな…、と感じます。
紫ちゃんを、国元へ連れ帰りたいと考えている 真堂のお殿様、幸綱様。
まだ心が決まらない紫ちゃんのこと、諦めるつもりは なさそうですね。
あの火事の中 利一郎に助けてもらえたことが、紫ちゃんの中で さらに未練を生んでしまっていて、
でも 利一郎は、紫ちゃんの心に気づいていながら 全く興味なさそうな態度……。
悔しがる紫ちゃんの姿は 切ないし、このままでは お殿様の国元へ行く話が決まってしまうかもしれないし、
いっそ捨て身になってしまった 紫ちゃんの気持ち、よく理解できる気がしました。
だけど、捨て身になっても 紫ちゃんの想いが、利一郎に そのまま届くことは、ないのですね…。
「憎いなど とんでもない 思うにまかせぬ この浮世で
女子の身でありながらも懸命に前向きに生きている そのような方が 私は愛しい」
「邪な気持ちなど抱けぬのですよ
このような馬鹿な真似に及ばなければ いくらでも優しくして差し上げられます」
それは紫ちゃんの欲しいものとは 違う優しさ。紫ちゃんは 利一郎を自分だけのものにしたい。
叶わない願いと恋に苦しむ 紫ちゃんは、どうすればいいのでしょうか……。
そんなタイミングで、また まさかの展開!! 何だか 運命の悪戯みたいなものを感じます。
中村の横領の件、受注側は商人ではなく 上州の池田藩―――
「あの方ですよ 紫さんにご執心の 真堂幸綱様が 池田藩の藩主です!」
たしかに、紫ちゃんが 幸綱に頼めば、帳簿を見せてもらえるかもしれません。
しかし それは、利一郎への未練を 今すぐ断ち切ってほしい…と言うようなものですね…。
『もし紫ちゃんが あのお殿様に 何か一つでも頼み事などすれば
紫ちゃんはもう あの方を振ることなどできない
そればかりか 身請けがその場で決まってしまう―――』
『こんなこと どうやって 紫ちゃんに頼めというの………!?』
仇討ちのために 友情を犠牲にするのか、それとも 守るのか、朱音の決断が 気になります。
次回 36話が 待ち遠しいです……!!!!
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