LaLa(ララ)6月号の天堂家物語27話の感想です
天堂家物語 第二十七話 斎藤けん 先生 著
ネタバレありの感想です。ご注意ください!
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ネタバレ大丈夫ですか?
単行本派の方、まだ発売されていない 7巻の内容を書いていますので、ご注意ください。
らんに言われて 顔を上げた立花さんの緊張した面持ち……、不安が伝わってきますね。
雅人様を 救ってほしい、という願いが どれほど難しいことか、らんも 理解できているはず。
それに、らんは 雅人に「道具」だと言われて、傷ついたばかり。
だから 断られる可能性の方が高いと、立花さんは 思っていたのかもしれないなぁ、なんて感じました。
しかし、らんの返事は――――――
「… じっちゃんが 私の 名前を 考えていてくれたんです 新しい名で 新しい人生を生きるようにと…」
「じっちゃんの言うことは 絶対です じっちゃんの望みを 叶えたいです」
「でも きっと ここに戻る前から 私の気持ちは 決まっていたのだと思います
立花さん 私も 立花さんにお願いしたいことがあります」
覚悟を決めたような表情をした らんのお願いとは…、頬に傷を作ってもらうこと、だったのですね。
まるで 貴人さんみたいに、容赦の無い子 らんに対し、立花さんは 恐怖すら覚えたのでは。
だけど、想定以上の らんの強さを知り、彼女なら 雅人を救えると、期待する気持ちを 抑えられないから、
らんの願いを 止められなかったのではないかな、と思いました。
そして、昔 雅人に「天堂家を捨てて 俺達と 本当の家族になって下さい」と言ってもらえたのに、
それを叶えられなかったことが原因で、雅人を止めることも できずにいるのでしょうか……。
らんの頬の傷を見た時の 雅人の焦る様子からは、とても 人間味を感じます。
やっぱり、雅人は らんのことを、とても大事に想っているのだと 分かりました。
しかし、どんな とんでもないことでも、必要とあらば 人生と命をかけてまで、
やり遂げようとするところを含め、雅人も らんに、強く惹かれているのだと思います。
「立花さんに 傷跡が残るように 切って貰いました
“鳳城蘭様が 天堂家に来た日 暴漢に襲われて ついた傷”です
私は 鳳城蘭になります 道具で構いません 私を 雅人様の目的のために 使って下さい」
『ああ やっぱり 美しいなあ』
『初めて会った あの日から 綺麗で 恐ろしくて 残酷で 惹かれてしまう』
『私は この世の他の誰よりも 雅人様を救いたい』『そのために この命を使おう』
じっちゃんがくれた名前を 受け取らず、「鳳城蘭」になることを決めた らん。
らんは もう、じっちゃんに会いたいから「人を助けて死にたい」とは 少しも思っていないのでしょうね。
これからは、ただ 雅人のためだけに生き、死のうとする らんにとって、
雅人の 人間味を捨てた言葉は、返事は、とても嬉しいものだったんだろうな… なんて気がしました。
「成る程 お前は そういう性分だったな… いいだろう
その命 俺のために使え 最高の死に場所を くれてやる 花嫁殿」
天堂家について 探っていた、新聞記者の梶原さんの書付と 梶原さん本人を、
「処分」するよう命じた? 日下部榮。命じられて実行した? 鴉。
そして、天堂雅人が もがき苦しむ様を見たい、らしい 隼人様―――
謎めいている 彼ら3人が、今後 どのような形で、らんと雅人の前に 現われるのか、
11月号からの連載再開が 早くも待ち遠しくて仕方ありません!!!!
28話を 早く読みたいと思ってしまいますし、9月号の特別篇も 楽しみです。