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LaLa(ララ)12月号の天堂家物語38話の感想です

天堂家物語 第三十八話 斎藤けん 先生 著

ネタバレありの感想です。ご注意ください!

らんに「忠誠を誓え」と 手への口づけを求める 周。

もちろん そんなことはしたくない らんですが……

余裕たっぷりの表情を見せる 周の、手の内が分からない以上 抵抗するのは危険なので、従うしかありません。

らんは ぎゅっ 目をつむり、周の手に ちゅっ と口づけ、「しました!」と あからさまに嫌そうな顔。

すると、周は そんならんの態度を面白がり、吹き出します。

「いいだろう 今はこれで 勘弁してやる」

「誓いを違えたら  命は無いと思え」

「俺は疲れたから寝るが 近くで控えている護衛が 見張りをする」

「逃げようなどと 余計なことは考えぬことだ」

1人きりになり らんは考えます。ここは 一体どこなのか? 立花さんが言っていた、敷地内にある もう一つの離れなのだろうか?

『雅人様  立花さん  心配しているかな』

『操様の面会での失敗を取り戻そうと  頼んで お茶会に来ていたのに まんまと捕まってしまった』

『見捨てられても おかしくない』

涙が こぼれそうになるけれど… 弱きになる心を 何とか奮い立たせ、逃げる方法を 見つけようとする らん。

とにかく まず、きつく縛られた縄を どうにか解きたいのですが、どうにもならないまま 懸がやって来ました。

周が言っていた 護衛とは、懸のこと。彼は 周に命令されて、仕方なく らんを見張ります。

とても人の良さそうな この人なら、もしかして 情に流されて 縄を緩めてくれるのでは? と思い、らんは いちかばちか 必死で訴えてみました。

しかし、結局 大失敗に終わります……。

周が戻ってきて 再び らんと周、2人きりで 話を始めました。

らんと雅人の関係が気になる 周。

「観薔会の時から 気になっていたんだ  お前は 異分子だ」

「一体何者で お兄様と どういう関係か  嘘偽りなく 聞かせてもらおうか」

歯向かわず、らんは 雅人とのことについて 語ります。

どのように 出会い、どうして鳳城蘭になったのか を―――

「雅人様に求められて  身代わりをするうちに  雅人様を守って 死にたいと思うようになり―――」

「一度 死にかけて 天堂家を出たのですが  雅人様のことが 頭から離れず」

「天堂家に戻り 顔に傷を付け 鳳城蘭になることを決めました」

「…  雅人様は 喜んでくれると思ったのに」

「なぜか 戻ってきてからは とても冷たくなってしまって…」

「………」

「―――それは  手に入れたから 優しくする必要が無くなったんじゃねえか?」

「な  な なるほど」
「思ったより 浅い関係なんだな」

それで? と話を変えて、周は らんに 本当の名前を尋ねました。

らんは キッパリと、「名前は ありません」と答えます。

鳳城蘭として 生きると決めた時から、私の名前は 鳳城蘭です、と。

らんのことを ますます面白がる 周は、らんに「そんな冷たい主は 見捨ててしまえ」「俺のものに なるといい」などと言って 手を伸ばしました。

雅人と似ている、魂が吸い取られる様な 周の瞳―――

しかし、雅人以外の手を取るつもりなどない らん。

それを見抜いたのか、周は「… そんなに天堂雅人が好きか?」と 問います。

すると、らんは 顔を真っ赤にして……

「ま  雅人さまは 私の 生きる意味です」

「好きとか 惚れるとか そういうものでは…」

「あの男の どこがいいんだ」

「確かに 見た目は頗る良いが 出戻り… 操叔母の操り人形じゃねえか」

「あいつに付いても 先は無いぞ」

『かんしょうえの時の…!』
「どうしてですか?」
「…理由が知りたいか?」
「はい!」
「いいだろう  教えてやるよ  この家で 何が起きているのかを――――――」
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