LaLa(ララ)6月号の保健室の影山くん15話の感想です
保健室の影山くん 第15話 天乃 忍 先生 著
ネタバレありの感想ですので、ご注意ください!
別窓で記事がでます
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ネタバレ大丈夫ですか?
単行本派の方、まだ発売されていない 3巻の内容を書いていますので、ご注意ください。
今回で明かされた 影山くんの過去…!! 影山くんが 胸に秘めていた過去―――
子供の頃は ものすごく体が弱くて、世界は 自分の部屋だけだった影山くん。
辛かったはずなのに、辛いと思うことも ないほど、影山くんにとっては 当たり前の生活だったし、
長く生きられない、どうせ何が出来る体でもない と諦めてしまっていたのだな……なんて思います。
『自分の一生は この小さな部屋で閉じていくのだろうと そう思っていた』
だけど、日和ちゃんと出会って 影山くんは 変わったのですね。
空気の良い 山奥の外れの古い屋敷に住んでいた影山くんと、夏休み中 祖母の家に滞在していた日和ちゃん。
子どもの頃の日和ちゃんは、何と言うか こう…、頭わるい っぽい感じ…だったんだなぁ。
天真爛漫で 怖いもの知らず。影山くんと出会ったのも、探検していたら 迷子になって、
でも 臆せず、屋敷にいた影山くんに 日和ちゃんから話しかけた事がキッカケ。
「ありがとー! 君だれ? 名前 なんていうの?」「くろくんね!」「私 かなで! また くるね!」
影山くんが 初めて見た人間の女の子が、日和ちゃんだったとは 運命を感じますよね。
今と変わらない日和ちゃんの笑顔で、「私が友達になってあげてもいいよ!」と日和ちゃんらしい言葉。
本当に また来てくれた日和ちゃんと、日和ちゃんの滞在期間2週間限定で 友達になった影山くんは、
毎日 きっと、窓の向こうに やって来る日和ちゃんを、とても心待ちにしていたはずで、
同時に『寂しい』という感情も 芽生え初めていたのではないでしょうか。
『30分にも満たない 窓越しの会話は
どうせ他の興味が移るまでの 気まぐれだと分かっていたけれど それでも別に良かった』
それでも別に良かった……なんて考えていた影山くんだけど、日和ちゃんから 夜のお散歩に誘われて、
内緒で出掛けるなんて まずい……とは思いつつ、この機会を逃したくない と行くことを決めたのは、
やっぱり日和ちゃんと たくさんの思い出が欲しかったからだったのかな、って気がします。
単純に 外への興味もあったのでしょうけど、2週間限定の初めての「友達」と お出掛けできる機会は、
せっかく日和ちゃんが誘ってくれた、この時しか なかったのですよね。
遠くから花火の音が聞こえる中、こっそり2人で お散歩。影山くんは 高揚感に包まれていたと思います。
そして、日和ちゃんと ずっと一緒にはいられない、という寂しさが 影山くんの心を動かしたのかなぁ…。
『不意に 本当のことを言っても いいような気持ちになった』
『何となく 本当の自分を知っていてほしいような気がしたのだ』
吸血鬼と人間のハーフだと 明かされても、幼い日和ちゃんは あまり深く考えられなかったのですね。
「じゃー私の飲んでみる?」
くろくんに 元気になってほしい。そんな日和ちゃんの 純粋な気持ちが、
日和ちゃんの腕に、影山くんの心に、傷を作ってしまうなんて 切なすぎます……。
軽く のつもりが、日和ちゃんの血の美味しさに 夢中になってしまった影山くんと、
思っていたよりも 痛くて、怖くて、逃げ出した 日和ちゃん―――ということなのですね…。
「近寄らないで…!」
記憶が曖昧になってしまうほどの出来事。
日和ちゃんは「くろくん」と出会った記憶も 全て忘れることで、
あの日 感じた恐怖から、自分の心を 守ったのでしょうか……。
一方、飲めないはずの血を 美味しいと感じ、さらには 体が丈夫になった影山くん。
なぜ 美味しいと感じたのか、そのような効果があったのか?
もしかして、影山くんの感情が 関係しているのかな、と思いました。
『オレが本当に欲しかったのは 日和先輩の血じゃなくて そうじゃなくて 本当は最初から ずっと
日和先輩自身が欲しかったんだ』
好きな人の血だからこそ 美味しく感じるし、体が強くなる。でも 本当に欲しいのは、好きな人自身。
…だとしたら、影山くんの心と体は 何だか矛盾しているようで、また切ないですね。
「私のこと ずっと騙してたの…?」
日和ちゃんへの想いを 自覚したからこそ、日和ちゃんの言葉に 謝ることしかできなかった影山くんは、
これから どうなるのでしょう……。日和ちゃんは どうするのでしょう?
次回も とっても気になります!!!!