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デザート11月号の うるわしの宵の月 3話の感想です

うるわしの宵の月 第3話 やまもり 三香 先生 著

ネタバレありの感想です。ご注意ください!

忘れ物を届けるため、宵の父が営むカレー屋に来て 食べていってくれた、市村先輩。

おいしそうに、2皿も 食べました。そして―――

「宵ちゃん」

「バイト いつ終わる?」

「送らせて欲しいんだけど」

戸惑う 宵…。すると その様子を見ていた 宵のお父さんが、口を挟みます。

これまで 同年代の男の子と仲良くしてこなかった 娘のためを想い、嬉しそうに「宵! 今日は もういいぞ!」と言ったのです。

そうして 半ば強制的に、宵は 市村先輩と一緒に店を出て 帰ることになりました。

気まずそうに 市村先輩の隣を歩く 宵だったけど、市村先輩が 菊川先輩との約束を断ったことを知ると 驚き、怒ります。

「それよか 宵ちゃんの忘れ物 届けるほうが重要じゃん」

「そ、  そんなの いつでも できるじゃないですか」

「そんなことで 女性との約束やぶるの 良くないと思います」

静かに「ふ」と笑う 市村先輩。あいかわらず 王子だな、と思ったからです。

「あのさ  ごめんね」
「今日の昼  本当は 迷惑がってるの 気付かなくて」
『あ』

「ちゃんと謝りたくて 来てみたけど」

「結局また 不機嫌にさせてるし」

「ごめんね」

『―――そんな』

『急に 素直に謝られると』

「……や、  そんな全然  怒ったりなんて…」

「今日の昼も 迷惑で怒るっていうより  何ていうか……」

『―――あれ?  「何ていうか」 なに?』

その時、突然の雨が…!! ゲリラ豪雨に見舞われた ふたりは、とりあえず どこかへ避難しなくちゃいけない状況です。

「宵ちゃん」

「ちょっと走れる?」

市村先輩が 連れて行ってくれた先は、和風の大豪邸。なんと、市村先輩の お家でした。

「ああ うち じーちゃんが社長なんだよね」
『しゃ……』 『長…』 『なんてパワーワード…』

そのわりに そういう感じがしないのは なんでだろうか、というか 家に誰もいないのか、不思議に思いつつ 宵は言います。

「王子、って  こういうことだったんですね」

すると 市村先輩は「ああ ばかみたいだよね それ」と、心底 面倒くさそうに答えました。

「家が金持ちってだけで 王子って アホくさすぎ」

「ただ言ってるぶんには いいけど そういうので寄ってくる奴もいて 中々めんどうなんだよね」

「だから学校じゃ そこらへん ぼかしてんだけど」

『…そ  そうなんだ…』

『―――だから 例の噂も 誇張されてたのかな』

『―――実は  この人も この人なりに 色々あるのかな』

今日 断った 菊川先輩も、まさに その類だと話す 市川先輩。

約束というのも 向こうが勝手に言ってただけ、だったのです。

それなのに 何も知らず偉そうな発言をしてしまったこと、恥じる宵は しっかりと頭を下げて 謝ります。

そして 素直に、つい つっけんどんな態度を取ってしまっていた理由を、男の人に言い寄られるのは初めてで 本当はただ戸惑っているだけだということを、打ち明けました。

真っ赤な顔を うつむかせる 宵。そんな宵の 右手の指に、自分の指を そっと絡めた 市村先輩は―――

「これも?」

「嫌じゃない?」

市村先輩に 触れられ、見つめられ、宵は 動くことがなくて…………?

   ……

「琥珀」

「市村 琥珀」

「オレの名前」

「前にさ」

「宵ちゃんへの気持ちは「好きとは違う」って言ったけど」

「あれ 撤回するわ」

「けっこう やばいかも」
「じゃあ  また明日」
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