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LaLa(ララ)7月号の天堂家物語33話の感想です

天堂家物語 第三十三話 斎藤けん 先生 著

ネタバレありの感想です。ご注意ください!

晶との お茶会の日、初めて らんは、渡り廊下を使わず 正面から天堂家へと足を踏み入れました。

そして おしゃれな茶会の場で、晶(本当は 周)と再会します。

晶が 他の人を遠ざけたため、らんと晶の 2人だけです。

「…お久し振りね  貴女は 鳳城蘭? それとも偽物」
「…  私は 鳳城蘭です」

すると 晶は、全てを見透かしたかのように「くすっ」と笑い―――

「その布  顔が透けて見えるぜ?」

反射的に ばっ、と 手で顔を抑えてしまった らん。

「嘘だけど」
「…!!!」

「取引をしただろう  でもお前は 思い違いをしている」

「俺の頭の中には 男女複数の人格があるんだ」

「俺が男に見えたのは そのせいだろう」

「そして このことは 秘密でも何でもない」

つまり 取引は不成立、弱みを握られたのは お前だけだと 晶に言われて、らんは 無言で青ざめます…。

すると、晶が「秘密をバラされたくなければ 雅人お兄様に 今日のことは こう伝えろ」と 脅してきました。

「“晶様は おばあ様が亡くなってから 心がふさぎ 学校に行く気にもなれず  少しでも 息抜きになればと 私をお茶会に誘ったそうです”」

「“明るい話題といえば  隼人お兄様が 花嫁探しを始めたことくらいだと  言っていました”」

「―――と」

「お兄様にとっても 悪い情報じゃ無い筈だぜ?」

にっこりと笑顔を向けてくる 晶に対し、どう答えたらいいか さっぱり分からず、固まってしまった らん。

その時、らんの首に 歯形がついていることに気づいた 晶は、目を丸くして とても意外そうな顔をします。

「噛まれたのか?  …お兄様に?  どういう関係だよ」

「わ  私は…」

「…私は 雅人様の道具です それ以外の何でもありません」

「……  す 進んでるな…」

興味津々な様子で まじまじと、らんを見る 晶。

急に ババくさい格好だと貶してきたと思ったら、真面目な顔で「次のお茶会の時は 俺と同じ髪型にしこい」と言いました。

「は はい」

「えっ 次があるんですか?」

「そうだよ  俺はお前と仲良くなりたいんだ」

「お前は  もっと 俺の話を聞きたいだろう?」

「よろしくな  偽物ちゃん」

   ……

らんは 雅人に、お茶会でのことを すべて話します。

晶は 男女複数の人格があるらしいことや、晶に「こう伝えろ」と言われた内容を きっちりと。

話を聞いた 雅人は、不敵に微笑み―――

「へえ…  いい情報だ よくやった」

『褒められた』

『お茶会に行って良かった』

涙目になって喜んでいた らんですが、雅人に「他には?」「体に触られたり していないか」と質問され 答えたところ……?

「触る…  手を握られました」
「ほう」

「“仲良くなりたい”と 顔を覗きこまれて…」

「近くで見ると  晶様の大きな黒い瞳に 吸い込まれるようで」

「何だか 顔が熱くなりました」

「ああ  そう」

露骨に不機嫌になる 雅人。でも、らんは なぜ雅人の機嫌が悪くなったのか まったく分からなくて―――…

結局、しゅん……として退室することになってしまった らんが かわいそうだったけど、でも、雅人を一瞬で あんな あからさまに不機嫌そうな顔にできるのは らんだけ、と考えると ちょっとキュンとしちゃいました

鈍感な らんのせいで、心を振り回されてる 雅人さま、好きです……!!

さて――― らんと晶(本当は周)のお茶会が とりあえず無事に終わり ホッとしましたが、しかし 当然 油断はできませんね。

晶と蘭の殺害を企て、晶に成り代わろうとしている 周が、不気味に笑うシーンで 今回は終わり、ますます この先の展開が怖くなってしまいました…。

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